rhpsのブログ

私が今まで観てきた映画の中で印象に残ったものを紹介、分析しております。

『ヴェノム』(2018)

「なにやらマーベルから初のホラーが出るぞ」と謳われ始めたのは半年ほど前。

そして"ヴェノム"を主人公としたダークヒーローモノが今月より公開。時間が空いたので早速観に行ったのだが……



なんだろう、このつまらなさ。



基本的に映画はどちらかと言うと感覚で楽しむ派で細かなところは気になることや腑に落ちないところがあってもスルーできてしまう鈍感な感性を持っているつもりなのだが、今作は何故かスルー出来ないほどお粗末なストーリー展開。

体感時間5時間で観終わった後はぐったりしてしまい、嫌な疲れ方を覚えた。


そもそもどういう映画だったのか?

初め謳われてたホラー要素とグロテスクさに関しては、日本が商業目的で付けたキャッチコピーの一種だとしたら映画に罪はないのでそこは良しとして(というのも映画自体全くホラーじゃないし、肝心の食人シーンも全く観せないためグロさは一切感じれない)、この映画のテーマは一体どこにあるのか?




今作のストーリーはトム・ハーディ扮するエディの一発逆転物語、つまりは成長譚である。

正義心で権利に楯突いたが故、従来の仕事をなくし婚約者を奪われ、荒れる日々を送る羽目に。

そんな中登場したのはヴェノムと名乗る宇宙からの寄生生物。実はヴェノムも母星では落ちこぼれでクズのような生活を送っていた。

そんな似た者同士が出会い、互いに刺激し合い、成長して最終的にラスボスとの戦いに勝つ。

ラスボスはもちろんエディにとっての人生の仇で、ヴェノムにとっての母星の長的存在のシンビオート。


ここまでは至って普通の、いわばテンプレート化されているストーリーなのだが設定が一癖あり、ご存知だとは思うがヴェノムはなんと宇宙から来たエイリアンで酸素のある環境下では人間に寄生し共存しなければ生きていけない。

"二重人格"とは違うが、ど根性カエルみたいなもの。

基本的にはエディなのだが、戦う時だけはヴェノムになり敵を貪り食う。



今作を褒めるとしたら、それはもちろんヴェノムのかわいさと触手がたくさんウネウネ動いているヴェノム本体のヴィジュアル面。

特に前者は後のシリーズ化に向けて大きな助力的要素なのでは?


細かなところはもちろん、

主軸となっている主人公らの成長譚として観るとかなり不満の残る映画であったが、

キャラもの映画としてはそれなりに印象深かったので成功していたのではないでしょうか。

また、今となってはシリーズ化が基本であり一作品だけ観て判断するのも早計な気がするので、悪口はこの辺で。

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